私たちの使命

OUR MISSION

人々の命をつなぎ、健康を守る医薬品・医療関連商品を大切に、迅速に、的確にお届けします

だれもが安心して暮らすために地域の医療・福祉は欠かすことができません。

その一役を担う医薬品・健康関連商品・福祉用品を必要なところに的確に届けることがわたしたちバイタルネットの使命です。


いのちをつなぐ

医薬品卸にとって最も大切なのは安定供給とスピードです。私たちは24時間体制で、いつどこで発生するか予測できない医薬品のニーズに備え、必要な医薬品を早急にお届けする体制を整えています。

命をつなぐ真夜中の情報と薬のリレー

出産は時間を選びません。深夜、ある支店に至急の注文が入りました。出産後に妊産婦の出血が止まらず、病院の止血剤が足りなくなったというのです。バイタルネットの社員は、すぐに支店に保管していた止血剤をお届けしました。それを使用しても出血は止まりません。そこで隣の支店からも在庫を届けることになりました。明け方にようやく出血が止まり、妊産婦の命が助かりました。真夜中にもかかわらず、支店のエリアを越えて迅速に薬を届けたことが、一人の新しいママを救うことにつながりました。

災害に備える

宮城県沖地震、新潟県中越地震、東日本大震災など、いくつもの震災を乗り越えてきた経験とノウハウにより、災害時の医薬品の供給体制を整えています。

東日本大震災後の2014年11月に竣工した宮城物流センターは災害時を想定し、堅い岩盤層の上に官公庁レベルの耐震強度で建設。2階にもトラックが乗り入れできる「デュアルトラックバース」や隣接地に災害用ヘリポートを設置し、医薬品の搬入搬出を確保しています。また72時間対応する非常用発電機を設置するとともに、センター内の自動化を極力排して地震による機械の故障リスクを避け、非常時にも確実に医薬品を供給できる体制となっています。

また、自治体や自衛隊との間に、災害時の医薬品等の供給協定を結んでおり、災害が発生した際にはスピーディに必要とされる医薬品をお届けします。

被災地にいち早く薬を運ぶ[石巻支店]

大地震が発生すると患者が病院に殺到することや電話が不通になるという想定のもと、石巻支店では石巻市内の大病院と防災訓練をしてきました。

2011年3月11日東日本大震災発生後、まさに訓練通りに社員は担当する病院に直行し、現状を確認しました。そして入院患者の移動などを手伝っているうちに津波が押し寄せ、海水が引かなかったため、その日の夜は病院内で過ごすことになりました。

病院に派遣された社員は、手書き注文書で注文を受け、会社に戻り出庫手配して医薬品を届けるということを繰り返しました。

震災発生から数日を経ると、緊急性の高い医薬品の需要が減り、日常的に服用される血圧を下げる薬や血糖値をコントロールする薬へと需要が移っていきました。津波によって患者が毎日飲んでいた薬が流されてしまったためです。道路が寸断され、普段通りの薬の供給が難しい状況のなか、薬の処方を3日分ずつとして多くの患者に薬が行き渡る工夫が行われました。

震災発生から2日後の13日午後、透析の薬が不足していると病院から依頼がありました。通常納入している他社が動けないことからの依頼でした。そこで、東京から名取物流センター(当時)までその薬を運んでもらい、石巻支店の社員が届けることにしました。道路事情が悪く、納品を完了できたのは翌朝4時と通常の何倍もの時間がかかってしまいましたが、病院の薬剤部から大変感謝されたというエピソードがあります。

震災時の配送

原発事故の影響[原町支店]

原発事故により、30キロ圏内に屋内避難命令がでたことをきっかけに、原町支店を一時閉鎖することになりました。その後、名取市に仮設支店を設置して業務にあたりました。原町支店管轄で、避難エリアの中には大きな病院が4つあり、避難できない重篤な患者を抱えていました。薬を切らすわけにはいきませんが、わたしたちはそのエリア内に入ることができなかったため、お得意先と携帯電話で連絡を取り、隣町の広い駐車場などを利用して薬を渡すということをしました。疲労が見える病院の方々に医療品と物資をお届けし、元気づけることしかできませんでしたが、薬を届けるという使命感のもと通い続けました。後にこの運搬は自衛隊に引き継いでいただきました。

同年11月には原町市に戻り、以前と同様に営業を再開しました。その当時には、震災とそれに伴う原発問題により、市の人口は半分ほどになっていました。放射線に関する風評被害もありました。それでもわたしたちは「地域とともに」の精神のもと、医療機関とのつながりを強め、地域医療を後押しし、地域の人たちのいのちと健康を守るために努力を続けています。

震災直後の原町地区

わたしたちの使命を果たすという強い想い

東日本大震災は“想定外”という言葉が飛び交う未曾有の被害をもたらしました。バイタルネットは過去の災害に学び、マニュアル作成や訓練などを重ねてきましたが、被災エリアの広さや各所での甚大な被害によって平時のような対応が困難な状況に陥りました。

そのような状況下でも、必要な医薬品等を、必要とされる場所や医療機関に届けるために迅速に動くことができたのは、「今、必要とされている」ことを一人ひとりが理解していたからです。それは被災地、あるいは被災地に近い支店の社員だけではありません。新潟県中越地震を経験していた新潟地区での対応の早さや、被害のなかった支店が被災した支店に社員を派遣するなど、全社をあげて医薬品の安定供給に努めることにつながりました。

医薬品や情報などをつなぎ人々の命と健康を守るバイタルネットの日頃の仕事は、目立つものでも脚光を浴びるものでもありません。ただし、営業は物を売るだけでなく、物流は荷物を配達するだけではないことを、私たちは常に意識しています。

「命と健康を守るために何をするべきかを最優先で考えて行動する」

バイタルネットの使命を胸に刻んでいるわたしたちは、どのような状況にあっても、最善の策を探りながら、あたりまえのように活動するのです。

自然災害に備えて

近年の異常気象により発生する台風、豪雨、そして地震災害の折にも医薬品や支援物資を届けるための対策を講じています。

2019年10月に発生した台風19号の際、宮城県丸森町や大郷町などで水害があり、被災した医療機関や薬局に医薬品等を納入する際に浸水や泥水でぬかるんだ道に非常に苦労しました。その経験を踏まえ災害対応用に改造した四輪駆動のトヨタハイラックスを導入しました。

2023年7月に発生した秋田県豪雨、2024年1月の能登半島地震の際にも被災地に投入し支援活動を行いました。

万一の事態発生時には緊急薬品の配送はもちろん、災害発生直後の現地の情報収集にも活躍しています。

  
災害対策車両

新型コロナワクチン関連業務の受託

新型コロナウイルス感染症の流行下では、国や自治体から受託した新型コロナワクチンの配送業務、基本型接種施設業務、小分け業務にも注力し、新型コロナの収束に向けた社会的使命を果たしています。

新型コロナワクチンはその有効性や品質保持のために温度をはじめとして厳密な管理が求められます。私たちは医薬品流通のプロフェッショナルとして、厳格な温度管理システムを備えた冷凍庫や冷蔵庫を使用し、ワクチンの品質を保ちながら迅速かつ確実に医療機関や接種機関にお届けしています。

新型コロナワクチンの配送におけるラストワンマイルを担うパートナーとして、社会的な責任を認識し、皆さまの健康と安心をサポートしています。